かわいい子には旅をさせよ

2014年、夫が旅立ちました。透析をしています。

帰ってこなかった翌日(連絡を受けて)

着信は少し離れた所の警察からだった。
話の内容から、夫の車が見つかったことはわかり、少しほっとしていた。
でもそれは一瞬だった。

何度か電話のやりとりがあり、安否が不明なことを知った。

私はガタガタと震えた。
嘘であってほしい、こんなことある訳ないとずっと思っていた。
気が狂いそうだった。
頭が割れそうに痛くなった。

そして後に警察からきた連絡は、悲痛なものだった。
離れて住む息子に連絡し、姉と兄に急いで迎えに行ってもらい、
私は警察へ向かった。
やっと着いたそこには、昨日まで話していた夫がいた。
いや、置かれていた。

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それから警察で色々な説明を受けた。
残酷な時間だった。
それでも聞かなくてはならない。
頭の中が真っ白で、
ただ、早く連れて帰ってあげたい。それだけだった。
受け取った荷物の中に、私が作ったお弁当袋があって
それをじっと見つめていた。

もう真夜中になっていた。
帰宅すると、息子が着いてソファに黙って座っていた。