かわいい子には旅をさせよ

2014年、夫が旅立ちました。透析をしています。

お別れの時

警察から戻り、段取りは全て自分がすることとなった。
義父母や義兄夫婦は、全くノータッチだった。

大して眠りもせず、通夜の準備をした。
息子も疲れ切っていた。
父親の訃報を聞いて、どんな気持ちでいたのか、、、
申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

午前中は打ち合わせ。

打ち合わせの前に、もう棺の中だった父親と対面して
「お父さんと2人にして。」と息子が言った。
廊下で待っていると、、息子の嗚咽が聞こえた。
ただ、それから、、葬儀が終わるまで、息子は一度も涙を見せなかった。

そして、「挨拶、、泣かないで言える自信がない」と言う私に、
息子は、「喪主なんだから、絶対にやり通せよ!!」 と強く言った。

その通りだと思った。
気持ちを引き締めた。


会場に入ると、私の礼服に「喪主」の印が付けられた。
そして、用意された香典の返礼に付いている挨拶のカードには、
喪主として、私の名前が書いてあった。
それを見て、「これは本当のことなんだ、、」と。

それから、私も葬儀が終わるまで、涙をこらえた。